数学エッセイ出版! 最高学府ソウル大に在学した知性派John-Hoonにも、恋は方程式で解けない?〜女性カバーアルバム『VOICE』

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※過去のインタビュー記事をウェブで公開しています

──アルバムタイトルが『VOICE』です。UNのデビュー曲のタイトルと軍隊時代に担当していたラジオ番組のタイトルも「VOICE Mail」と、〈VOICE〉には縁がありますね。

「アルバムのタイトルは当初『VOICE』じゃなかったんです。プロデューサーが僕が歌入れをしたものを聴いたとき、曲ごとにまったく違う声を感じてくれたみたいで『VOICEにしたらどう?』と提案してくれました。いつもだったらタイトル決めに参加したいほうなんですけど、『これだ!』と一発で気に入りました。アルバムのテーマである〈会いたい〉ともリンクすると思いましたし」

──収録曲のなかで、特に思い入れのある曲は?

「『あの日にかえりたい』(荒井由美)と『会いたい』(沢田知可子)、『ORION』(中島美嘉)の3曲。『やっぱり名曲は平凡じゃないな』と思ったのは、レコーディングをするとき、普段よりスムーズにいくか、とても苦労するかどちらかだったんです。例えば『あの日にかえりたい』は30分でOKが出ました。『ジャズのようにファルセットで歌ってみたら?』というスタッフの提案を受けて、女性ジャズシンガーのようにファルセットを使って歌ってみたら、意外とマッチして。すぐにOKが出ました。反対に『ORION』や『会いたい』は本当に苦労して生み出したパターンです。2曲とも、何度も何日も歌い直して……。でも苦労した分愛着が生まれました」

──もともとあった歌をアレンジして歌うというのはどういう感覚ですか?

「僕がゼロから作るのではなく、オリジナルを生かして作っていくという楽しみがありますよね。『あの日にかえりたい』はアレンジをがらりと変えましたが、原曲の感じをできる限り残そうと努めました」

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──個人的な意見ですが、「会いたい」が一番ジョンフンさんの表現力を感じました。

「ありがとうございます。この曲は一番初めにレコーディングしたのですが、レコーディング当時のどの調子があまりよくなかったんです。でもそのつらい感じが歌の感性とよくマッチしたみたいです(笑)。『約束したじゃない~』の部分を歌うときは本当に感情があふれてきましたね」

──涙も出ちゃったり?

「収録曲のなかで一番泣きそうになった曲ではあります。でも泣きはしませんでしたよ。歌い手って、自分が泣いてはダメだと思うんです。ライブで僕も感極まって泣いてしまったこともあるんですけど、歌い手が泣くと逆に聞き手は感情移入ができなくなると思うんですよね。お笑いもそう。ネタをやる人が自分で笑ってしまったら観客は笑えないでしょ。涙が出る直前の感情で、涙をこらえて歌うという状態が、一番感情が伝わるのではないかと。だからレコーディングでも泣きたい気持ちをグッとこらえて歌いました」

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Text by Sakai Mieko
Photograph by Onodera Hironobu
HOT CHILI PAPER Vol.71(2012 JULY)より

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