いまや中国でもCMキング! 俳優キム・スヒョンをトップスターに押し上げた「太陽を抱く月」僕は主人公のように8年も女性を待てない

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※過去のインタビュー記事をウェブで公開しています

──スヒョンさんとフォンは似ていると思いますか? シンクロ率は何%ぐらいでしょうか。

「うーーーーん(15秒ほどずっと考え、間をおいてから)、40%ぐらい?」

──似ているのはどんなところですか?

「うーん。外見!(爆笑)」

──それは、もちろんです!

「(急に真顔になって)似ているところというよりも、僕がフォンの魅力を消化しようと、すごく努力をしたのですが、それが達成されたのが40%ぐらい。フォンが持っている魅力を演じられたと思うのが40%、という意味です」

──では、異なるところは?

「僕はフォンのように、賢くはない。それから……フォンはヨヌのことを8年待ちましたが、僕は、8年は難しいと思います。ははは」

──フォンが好きなヨヌは賢い女性ですが、キム・スヒョンさんの好きなタイプは?

「魅力的な人です。どんなふうに魅力的かって? それについては(突然真顔で)いろいろ好みがうるさいほうなんです。あはは」

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──かつてのインタビューで「恋愛は芸の肥やしになる」と語っていました。それから1年。「太陽を抱く月」の演技に深みが出ているのを見ると、ひょっとして最近、恋をしたのでは?

「ははは。そうですね。恋愛は、たしかに芸の肥やしになりますが、『太陽を抱く月』では、恋愛よりも、闘いが役に立ったような気がします。物理的な闘い、という意味です」

──フォンを演じたことで、スヒョンさんのなかでどのような変化がありましたか?

「自分の限界を感じるようになり、もっと演じるのが怖くなったような気がします。演技をするとき、とても怖いんです。同時に楽しくもあり。だから魅力的なんです」

──新作映画『泥棒たち』で共演しているキム・ユンソクさんが、「スヒョンさんには役者としてのオーラがある」と言っています。オーラの源とは何だと思いますか?

「僕に、オーラがありますか(笑)……本当にオーラが出るまでには、まだ少し時間がかかりそうです。もしそんなふうに見えるとすれば、僕は今、挑戦する途上にあるからではないでしょうか。余裕がないから、かもしれません」

 役作りについて、作品について。大ヒットドラマに主演した役者として、おそらくインタビューには慣れていたに違いない。それにもかかわらず、ひとつひとつの質問にじっくりと言葉を選びながら丁寧に答えていたキム・スヒョン。そうかと思えば、後半、ドッキリするような答えを次々と投げ、こちらが目を丸くしている様子を見ては、いたずらっぽく大笑い。その様子は、まさにドラマから飛び出してきたフォンそのものだ。
 そういえば、写真撮影のときの「鼻歌」について尋ねると、「歌ではなく、催眠」と答えた。撮影中、あまりにも真剣にならないよう、自分に暗示をかけるのだという。「芸の肥やしは『闘い』である」とも明かしたが、それは、自分自身との闘いなのか。俳優としてひとつの頂点に上りつめながらも「挑戦」という言葉を言い聞かせるように繰り返していたキム・スヒョンと、冷徹になることで自分を武装する王、フォンの姿が重なって見えた。

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Text by Kuwahata Yuka
Photograph by Kawashima Yuko
HOT CHILI PAPER Vol.72(2012 SEP.)より

※過去のインタビュー記事をウェブで公開しています
※記事内の発言や情報は発刊当時のものです

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