いまや中国でもCMキング! 俳優キム・スヒョンをトップスターに押し上げた「太陽を抱く月」僕は主人公のように8年も女性を待てない

※過去のインタビュー記事をウェブで公開しています

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キム・スヒョン
驚異のヒット時代劇「太陽を抱く月」孤高の王を演じた24歳の不思議なオーラ

HOT CHILI PAPER Vol.72(2012 SEP.)より

「フーン、フーンフーン」
 カメラを向けると、おもむろに鼻歌のようなメロディを口ずさみ始めた。窓辺に寄り添ったり、ファインダーを上目づかいに見つめたり。その間ずっと、小さく、しかしまわりにいる人すべてが聞きとれるようなボリュームで歌を奏で続けていた。あどけなくてよく話す、少年のような魅力を持つ人だと聞いていた。しかし、実際に目の前に現れた彼は、どこかつかみどころのない、不思議なオーラをまとっていた。  
 韓国で今一番ホットな俳優は? 韓国人にそう問うと、ここ数カ月、誰もが口を揃えて答えるのが「キム・スヒョン」だ。昨年、ドラマ「ドリームハイ」に抜擢され、日本でもすでに広くファンの心をつかんでいる彼。視聴率45%を超えた「太陽を抱く月」で、スターの座を揺るぎないものにした。キム・スヒョン扮するフォンは、朝鮮時代の仮想の王。妃に選ばれた直後に陰謀によって姿を消した初恋の相手ヨヌを忘れられず、彼女の面影を探し続ける孤高の王である。

──驚異的な視聴率でしたが、演じながら手応えは感じていましたか?

「うーん。実感わきませんでしたね、最初は。視聴率は、単なる数字じゃないですか。ところが、撮影現場にファンの人たちが応援に来てくれ、その層もだんだん広がっていって。そんな様子を見て、手応えを感じました」

──変化が表れたのは、放送がスタートして何話目ぐらいからですか?

「第10話を越えてから、確実に変わりましたね」

──キム・スヒョンさん自身は、ヒットの理由は何だと思いますか?

「そうですね……はっきりした理由があるというよりも、いろいろなものが合っていたのだと思います。キャストやスタッフの息もピッタリだったし、時代劇が人気のなかで『太陽を抱く月』はとても模範的なファンタジー時代劇だった。タイミングも合っていたのではないでしょうか」

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──時代劇は初挑戦ですね。このドラマに出ようと思ったきっかけは?

「ひと言でいうと、フォンという人物に惚れました。フォンはとても独特で、賢く、鋭く、痛みを心に秘めた人物です。その人物を消化してみたいと思ったから。だから挑戦したのです。王としての演技、ラブストーリーなど、課題の多い役でもありました。だからこそ、僕は惹きつけられたのです」

──では、キム・スヒョンさんから見た、フォンの魅力とは?

「まず、王とは、すべてを手にした人物ですよね。しかし、フォンが本当に持っているものは、何もない。それから、フォンにとって不可能なことは何もない。でも、彼は幸せではない。また、彼は王なので、命令をすれば人々が言うことを聞き、何でも実現できる。でも、本当は心に痛みを抱えている。そんなところが魅力的だと思います」

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Text by Kuwahata Yuka
Photograph by Kawashima Yuko
HOT CHILI PAPER Vol.72(2012 SEP.)より

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