役者の道を切り拓いた皇太子役。チュ・ジフンが振り返る人生のターニングポイント。やっぱりそれは「宮~Love in Palace」だった!

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チュ・ジフン
Prince is New Reborn! 王子のターニングポイント
彼を世に知らしめたデビュー作「宮~Love in Palace」から7年、チュ・ジフンが再び“王子”になって帰ってきた!

HOT CHILI PAPER Vol.75(2013 JUNE)より

 弱気な王子が王位に就くまでをコミカルに描いた映画『私は王である!』は彼にとって「除隊後初の作品」「初の時代劇」「初の一人二役」と初めてづくし。劇中の主人公のように大きな変化を遂げたジフン“王子”がプレッシャー、自己イメージ、役作り、俳優としての覚悟、そして自身のターニングポイントをおおいに語りまくる! 独占“王子がオトナの男になる瞬間” 6,000字インタビュー。

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 気合い十分(!?)、真っ赤なスーツを颯爽と着こなし、ホテルのスイートルームに現れたチュ・ジフン。短いながらも緊張感に満ちた撮影が終わると、それを待っていたかのようにすぐさまジャケットを脱ぎ、Tシャツ姿で席に着いた。まずは、なみなみと注がれたコーヒーをこぼさないようにゆっくりと口にし、「ふ~」とひと息。リラックスしたところでインタビューが始まった。

──「宮~Love in Palace」以来、久しぶりに王冠をつけましたね。どんな気持ちでしたか?

「『結局、私って王になれないんだな』って(笑)。映画では即位式をやって終わり。ドラマでは王の座を姉に譲りましたから。私はそんな運命なのでしょうか。いつか奪還しないと(笑)」

──除隊後の初作品ということでプレッシャーはありましたか?

「プレッシャーは常に存在するもの。例えば、中学1年生になったら先生はこう言います。『今が重要な時期だ』と。でも2年生になっても『今が本当に重要な時期なんだぞ』と言います。そう、いつだって重要なのです。そんな考えもあって、復帰作だからといって特別なプレッシャーは感じませんでした。その代わり、もっと大きな負担というのかな、『役者としてすべてに責任を持って臨もう』という想いが強かったです」

──この作品のどんなところに惹かれて出演を決めたのでしょうか?

「ズバリ、台本が面白かったから」

──ストレートな理由ですね。

「私はいつだってストレート(笑)。シナリオを受け取って、すぐに読んでしまったぐらい、とにかく面白かったです」

──偉大な世宗大王を演じることへの重圧感は?

「私よりも監督のほうが重圧感を感じていたようです。世宗大王といえば、韓国の国民がもっとも尊敬する人物。少しでも表現のしかたを誤れば、大変なことになりかねません。でも、この作品は王の権威ではなく、『王にも人間的な面がある』ことに100%フォーカスしています。そう思うと、プレッシャーを感じずに演じることができました」

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──ひ弱な王子チュンニョンと、少しマヌケな奴隷ドクチルを演じましたが、自分と似ているのはどちらですか?

「どちらかといえば、チュンニョン。王子ではなく、宮殿から逃げ出して外の世界で暮らすチュンニョンに似てるかな。私はそれほど知り合いが多くなくて、親しい友達はみんな16、17年ぐらいの仲。彼らからきっと私は自己チューだと思われてるはず。ま、あいつらだってみんな自己チューだけど(笑)。だって私の家に遊びにくると、しっかり高いお酒だけを飲みまくって帰っていきますから。まったくもぉ~(笑)」

──では、チュンニョンと似てないところは?

「トイレではちゃんと自分でふきます(笑)。あと、いくらなんでもあそこまで小心者じゃないかな」

──ほんの少し小心者?

「はい。例えば、アクションの演技がものすごく苦手なんですが、殴られたり、蹴られたりするのが怖いからではなく、殴れないんですよ、相手に当たってしまいそうで。そう考えたら殴れなくて……。アクション監督から『世界的に有名なアクション俳優が、アクションがうまいと言われる理由』を聞いたことがあります。その俳優は相手役を実際に殴るんだそうです。役に入り込みすぎて、相手役に対する配慮がないとも言えますが、それだけキャラクターに没頭していることを考えると、これはこれで正解でもあります。常にこうしたバランスを意識しないといけないのが難しいですね」

──チュンニョンとドクチル、どちらも最初は情けないキャラクターです。それを演じるジフンさんの表情もとてもコミカルで、かなりノリノリでぶっ飛んだ演技をしているようでした。自分のクールなイメージを壊すための挑戦、そんな気合いも感じましたが?

「自分のイメージについては特に意識していません。イメージは作りあげようとして作ることのできるものではありません。わざと作りあげたものは、まさに砂の城。波が押し寄せたら崩れてしまいます。それを楽しむ人もいるかもしれませんが、私は違います。とにかく自分のイメージを壊したくてこの役に挑戦したのではなく、ただシナリオが面白かったから、それだけです。それに自分のイメージが崩れるのを嫌がりながら演じたら、観客は注意深く見ないと気づかないかもしれませんが、俳優同士ならわかります。『あいつ、嘘っぱちだね』と。一緒に仕事している人にそんなことを思われるのは、ものすごく屈辱です」

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Text by Kawamura Sachie
Photograph by Joo Sung Young
HOT CHILI PAPER Vol.75(2013 JUNE)より

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